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活気溢れる緑色の葉を多くつけた木が立ち並ぶ校門前には、学校の敷地と公道の境である、門間の狭い通路を通ろうとする多くの生徒で混雑していた。
そんな校門の横には、すでに3人の男子生徒が待っていた。
そのうち、坊主頭の二人が前に出る。
2人は対になるように、片方は右手を、もう片方は左手を突き出し、交互に語り始めた。
「我の名は童部(わらわべ) 幸運(こううん)」
「我の名は童部(わらわべ) 良運(りょううん)」
「身長一六八センチ」
「体重五十二キロ」
「好きな食べ物ビーフシチュー」
「嫌いな食べ物ホワイトシチュー」
「好きなことは立ってお経を読むこと」
「嫌いなことは座ってお経を読むこと」
「好きな調味料はからし」
「嫌いな調味料はわさび」
「趣味は太鼓〇達人」
「特技は木魚を叩くこと」
「以上よろしく」
「仲良くしてほしい」
二人は言い終わると互いに向かい合い、その行動に対し批評をし始める。
「アピールポイントが少し短いかもしれない」
「息の合わせ方がまだなってないかもしれない」
「調味料の好き嫌いいらないかもしれない」
「好みの女性のポイントとか入れた方が良いかもしれない」
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