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近所のやつはそろそろ、こいつが純粋な男であることを意識してほしい。
「そういえば、さっきじろじろ見てきた人の中で、変な人たちを見た」
「へぇ。変な人って、どんな人だ?」
「ガラの悪そうな人だったんだけど、一人は鼻ピアス。一人は耳ピアス。もう一人は舌にピアスしてた」
「はっ、凄いな。何そのピアス仲間」
まさにピアス三兄弟だ。
「その子が僕らと同じ年ぐらいの、ギャルみたいな女の子を連れて歩いてたんだ」
「その女の子も、どこかにピアスつけてたのか?」
「いや、僕もそう思って、その子のことじろじろ見てたんだけど、その子にはピアスついてなかったんだ」
……何だそれ。
「その子は、へそにでもピアスがついてたんじゃねぇの?」
「確かに。言われてみると、そうかもしれない」
「だろ? 絶対そうだって」
「そうなのかな」
会話終了。
そこで話が広がらなくなったため、俺たちに沈黙が訪れる。
ここで普通の人ならば、そのまま話題を変えたりするのだろう。
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