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いやいや。待ってくれ、待ってくれ、待ってくれ!
「いや無理、無理っ! 申し訳ないですけど、俺は今、状況が掴めていないので、それは今すぐ選ぶことはできません」
〔そ、そんな……〕
言葉を失う少女に、女性は新たに案を出す。
〔それなら今、何を欲しているのかを聞きましょう? それを聞いて、叶えられる方が叶えたら良い話でしょ? 叶えた方が自分たちの世界に連れて帰ったら良い話でしょうし〕
〔な、なるほど……〕
女性の言葉に少女が納得する。
え? それで良いのか?
確かにしてもらいたいことを言えば良いだけになった分、こちらも発言に対しての重荷が幾分軽くなったが……
〔それで、小井沢祭さんは何がしてほしいんですか?〕
〔まつりぃんは、何をしてほしいの?〕
え、え、え?
可愛らしい少女に、ダイナマイトボディを持つ女性。
そんな素敵な二人に言い寄られ、俺は少したじろぐ。
「えっと、そ、それなら……」
俺は周囲を見渡しながら、恐怖に駆られつつ、おそるおそる言った。
「……と、とりあえず、先に家を直してください」
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