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恋とか愛とか
そういう分類には属さない。
僕が今までに知らなかった感情で、
彼に出会うまでは、
女性にのみ惹かれてきたし、
今の彼女、理子とは
結婚するだろうと確信していた。
理子は、申し分ない彼女だった。
見た目も、美人風だし、
美人と言い切れないところが魅力だった。
気取り過ぎずいられるし、
何より、彼女が過去にたーっぷり遊んだおかげか、
安定を求めてくれているのが、
好ましかった。
凪いだ生活がしたかった。
感情の浮き沈みの少ない僕にとっては、
やたらに感情表現を求めてくる女性は
苦手だった。
僕のそういう感情表現の乏しさを
受け入れ、流してくれる理子のおおらかさが
好きだった。
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