運命の出会い?!

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わたしの名前は、 理子。 33歳。 もうすぐ結婚するはずだった。 まわりはもちろん、私も、タダシも。 そのつもりで、 着々と準備は整いつつあった。 20代の後半の後半まで 遊び尽くしていた私を、 皆はあきれ返って貶していたけど、 タダシを紹介したら、 拍手してこう言ってくれた。 (流石だわ。 遊びに遊んだ結果のタダシくんなら、 納得。 やっぱり、安定感が1番よね) と。 タダシは、名前の通り。 品行方正。安定感抜群。 だったのだーーー。 昔の歌みたいだけど、 あの日、アノトキ、あの場所で。 あのバンドマンにすら 出会わなければ。 皮肉にも、 運命の出会いを わたしが手伝ってしまったこと。 わたしがあの日、あのライブに 誘いさえしなければ。 タダシは、ずっとタダシだったのに。 わたしたちは、結婚していたはずなのに。
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