傷灯 - 消灯の時 -
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僕が暗がりを苦手とするのは、暗闇には何も得られるものが無いからだ。 何もかも呑み込んでしまう闇。 自分の存在すら無かったことにされそうで、死はきっとこういう感覚なんじゃないかと考えてしまう。 正直幼い時から、そう考えていた。 だから、言葉では端的に表現できない、一瞬で身震いが起こるような実態の掴めぬ恐ろしさなのだ。
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