傷灯 - 消灯の時 -

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 彼女は宇宙に行くための数ヶ月訓練を終え、念願の宇宙へと旅立った。 出発時の彼女の喜びは計り知れない。 旅立つ数時間前に彼女と面会した時、彼女は愛しく無邪気な笑顔で、  「宇宙からあなたにウインクするから、夜空を見上げてね」 彼女の言うことは、不思議だ。 スペースジェットの姿が見えなくなっても、僕はずっと空の彼方に消えた彼女を見送っていた。 彼方より還ってくる時を、今からもう待ちながら。
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