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1. 真っ二つになってから―
「ここはどこ?!」
目覚めると、私は実家の薄暗い地下室にいた。
一瞬、可愛いから拐われたのかと思ったが、明らかに自分家だった。
体の中心が痛い。
というか、体の左全体に違和感がある。
そこで私は思い出す。
仕事でいじめられて、高層ビルから飛び降りた。
何で生きてるの―――!?
体も左半分の違和感以外、問題はない。
左の手首にハイテクな時計がある。
2050年5月5日15:00――――!!?
西暦がおかしい…
壊れているのだろうと思った瞬間、
記憶が蘇ってきた。
2017年5月、飛び降りたビルの下、
地面から数mのところには、薄い金属の看板があった。
そして、私はその看板に頭から突っ込んで、真っ二つになった―――。
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