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言葉でも視線でも追い詰められ、僕は逃げ場を失った。
「じゃあ今ここで脱いで下さい」
どちらが先に音をあげるか、賭けに近かった。
「ここで……?」
彼女はリビングの明るすぎる照明を見上げ、それからすがるように再び僕を見た。
暗い場所で相手の顔も見ずに事を為し終えようなんて甘い。
僕の顔を見ながら脱げばいい。
好きではない男に身体を差し出す屈辱に、喜びも自信もないことを知ればいい。
彼女が耐えられないことを願う。
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