ずっと、僕の傍にいて

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そんな僕の葛藤を知ってか知らずか、彼女は素直に引っ越しに妥当な時期を提案してきた。 「五月の連休はどうですか?」 僕も元々連休あたりにと思っていたけれど、嫌がる様子がない彼女を見て少し強硬に出た。 「先すぎる。今週末ですね」 「いつにするか聞いたくせに、結局そっちが決めてるじゃないですか」 すると奈都は膨れてみせたが、文句を言う割に彼女は嬉しそうだ。 それを見て僕の頬も緩む。 しかし、いくらバカップル化した腑抜け男でも、失敗料理の味はわかる。 ニコニコしている奈都に癒されながらカボチャを一口運んだ僕の喉が“ぐぅ”と音を立てた。 素早く目の前にお茶が差し出される。
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