ずっと、僕の傍にいて

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彼女に覆いかぶさり、背けた顔を優しくこちらに向けさせ、唇に深いキスをする。 欲しくて欲しくて、待つのが苦しい。 でも僕の欲望だけで強引に身体を一つにするより、必要なことがある。 どんな傷も過去のコンプレックスも、癒すのは僕でありたい。 セックスに心も一つになることを求めるのは初めてだった。 ぴったりと身体を寄せて抱き締め、自分の欲望を彼女の前にさらけ出した。 「僕がこんなになってるのに、僕にとって自分がどれだけ魅力的か、わからない?」 怖がらずに、どうかわかって欲しい。 焦げそうに熱い息を吐きながら、じっと見つめる。 「あ……」 彼女が小さく声を漏らし、瞼を開けた。 瞳に浮かぶ戸惑いが緩み、両手が解かれて僕の裸の背中におずおずと回された。
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