ずっと、僕の傍にいて

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「皆川さん、大変です」 リビングから奈都の声が聞こえてくる。 弟が来るまでに、あの名字呼びを矯正した方がいいだろうか? 「皆川さーん、無理ですぅ」 「まあ、無理だろうな」 鍋をこすりながら、奈都の台詞に呼応するように一人ごちた。 いや待て。 一つ方法がある。 実に楽しく効果的な方法が。 「皆川さん」 スケベ心満開でほくそ笑んだ僕の背後に、奈都がぴょこんと顔を出した。
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