ずっと、僕の傍にいて

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彼女が感じやすいのか、それとも僕たちの相性が抜群にいいのか。 ……にしても、最初の夜からちょっといじめすぎたが。 「また逃げますか?」 後ろから彼女を抱き締め、耳を優しく食む。 「逃げません……。ていうか、歩けません……」 「まあ、逃げても見つけ出しますから」 出会った夜、床でストッキングを探し回っていた彼女を思い出す。 “ストッキングが伝線してます” 廊下でバッグを落とした時の、間抜けな顔。 いろんな彼女を思い出し、愛しさと可笑しさが同時に込み上げた。
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