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私は、ここでパートとして、昼の一時から夜の十時まで働いている。
月額、十四万。
はっきり言って、貧乏だ。
一人暮らしでないからまだいいが、それでも、貧乏だ。
そんな中、母の知り合いから、お見合いの話が来るようになった。
どうも、心配した母が、知り合いに頼んだらしい。
確かに、母も心配だったのだろう。
仕事はファーストフードのパート、男っ気なしの四十代。
両親が、心の底から心配してくれているのはわかっていた。
だからこそ、母の知り合いである仲人が持ってくる見合い話にも、素直に乗っかっていったのだ。
だが、しかし。
どうも、相手は「嫁に来てくれるもの」と思って話を進めようとしていた。
いわく、「自分の地元に嫁に来て、自分の親と同居して、共働きは当然で、高齢出産になるけど子どもも産んで」と、私を置いてドリーム全開だった。
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