やればできる子

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やればできる子

こんなどんよりした天気の日には、いつもよりもランドセルが重く感じる。  僕は、河川敷を歩いて、水面に映った自分の姿を見て、はあっと溜息をついた。 見れば見るほど、僕は醜い。新学期も始まって間もなく、僕は宇宙人というあだ名をつけられた。 おでこが広くて、頭が大きく、目はアーモンド形に吊りあがっているからだ。  クラスに一人はいる、悪ガキにみんなの前で容姿を笑われた。どちらかと言えば、僕は父さんに似ているが、父さんも幼い頃、こんな感じだったのだろうか。しかし、父さんは僕のようにチビではなくて、背が高く、がっちりしているので、きっとこんな風に容姿をからかわれて苛められることはなかったのだろうな。  父さんは、学校の先生で、よその小学校に勤務している。教師の息子である僕の成績はといえば、それはさんざんなものだった。容姿ばかりでなく、他でも人より劣っているような気がして、絶望的な気分になる。母さんに似れば、多少はマシだったのだろうか。そんなことを考えてしまう自分に対しても、自己嫌悪を感じてしまう。     
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