星月夜

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「あ……どっちかって言うと、こう……かな?」 そう言って繋いでいた方の手を離して、彼の左手が私の左手をくるんと回して甲を上にした。 ……? 「ほら、流れ星の欠片」 そう言って……。 ……。 うそ……。 私の指には、星に照らされながら淡い輝きのダイヤモンド。 「俺と結婚してくれる?」 喉の奥がきゅっと締まって声がうまく出せない。 返事よりも先に嬉し涙がこぼれ落ちる。 彼にしがみつき、返事になら無い泣き声で漸く絞り出す。 「嬉しいよぅ。嬉しい……大好き」 「俺も」 そう言って涙を指で拭いながら、彼のキスが唇に降る。 目の端で、星たちがまるで私たちに祝福の拍手をするように瞬いていた。                  了
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