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今日は柴崎南高校の入学式。
合併したばかりということもあって、生徒の男女比はやはり女子の方が多い。
でも、正直今は彼女とかどうでもいいんだよね。
ただひたすら野球したい。
このつまらない入学式も早く終わんねーかな…。
俺は段々うとうとし始めて、いつの間にか寝ていたらしい。
はっと目がさめるともう新入生退場の時間にまでなっていた。
体育館を出た後はみんながみんな、適当に話しながら教室に向かっていた。
もちろん、俺も例外ではない。
隣には幼馴染のあいつ。
「啓太は卒業式でも入学式でも寝るよな」
「仕方ねーじゃん、つまんねぇもん」
「それはわかるけどよー」
良太郎は眠い眠いとか言いつつ、こういう場面では一度たりとも寝たことがない。
授業中は居眠りしてるけどな!
これも全部、小学生からずっと同じクラスだったから知ってることだ。
そして……
「…まさか高校でのクラスまで良太郎と同じになるとはなぁ」
「なんか言った?」
「いーや、別に」
こんな腐れ縁ってある意味すごいよな。
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