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操り人形 #2
薫子の意思に反し、物事がどんどん進められていく。
いくら自分が子供が欲しくないと言っても、理解してくれる人は誰ひとりいない。
ばあやや、遼でさえ......
逸子は孫が生まれることを喜び、ふたりの結婚を心から祝福している。
そんな彼女に、薫子は真実を伝えることが出来なかった。
それは、薫子の弱さのせいでもあったが、それよりも全てを投げ出し、諦めていたことが大きかった。
薫子にはもう、父親や周りに抵抗する力はなかった。
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