絶望 #2

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絶望 #2

 今すぐにでも薫子の元に行きたい。  なんとか父親から、彼女を守ってやりたい......  気持ちではそう思うのに、躰は言うことを聞いてくれず、全身の痛みが俺を拘束する。  排泄さえ自分で出来ず、管に繋がれた状態だ。  薫子......どれだけ辛い思いをしているか。  早く退院して、君に会いたい......      俺は歯噛みし、焦燥を募らせた。  
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