私の、思い #2

6/22

54人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
 涙を堪えた薫子は、悲愴な表情で美姫を見上げた。  「世間、に......子供の父親が誰、なのか知られない、ため......   お父、様は、それを認めて。   結婚式はもう、1ヶ月を切ってて......ック」  美姫は、遼が父親だと名乗り出た意図を知り、遼の漢気ある決断に胸を打たれた。  だが同時に、悠に何の相談もせず、遼と薫子の父親の意思により事が進んでいる事に、憤りも覚えた。  しかも、結婚式はもう目前に迫っているのだ。  「ねぇ、薫子......   悠には、赤ちゃんが出来たってことは伝えないの?」    
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

54人が本棚に入れています
本棚に追加