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「大兄、ひろ兄......
ありがとう」
ボソッと言ったにも関わらず、ふたりとも同時に俺の顔を見た。
大兄とひろ兄が満面の笑みを浮かべ、俺の肩をそれぞれ左右から組む。
『よし、今夜は飲むぞ!』
盛り上がってきたところで三味線の音が鳴り響き、お袋の声が掛かった。
「せっかくいい女が揃ってるのに、なに男同士で騒いでんのよ。
ほら、これから『金比羅船々』するから、あんた達も加わんなさい。
負けたら男共には脱いでもらうから、覚悟しないさいね。ふふっ」
「んだよ、それ」
せっかく兄弟で盛り上がってたのに、水を差された。
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