条件 #2

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 「大兄、ひろ兄......   ありがとう」  ボソッと言ったにも関わらず、ふたりとも同時に俺の顔を見た。  大兄とひろ兄が満面の笑みを浮かべ、俺の肩をそれぞれ左右から組む。  『よし、今夜は飲むぞ!』  盛り上がってきたところで三味線の音が鳴り響き、お袋の声が掛かった。  「せっかくいい女が揃ってるのに、なに男同士で騒いでんのよ。   ほら、これから『金比羅船々』するから、あんた達も加わんなさい。   負けたら男共には脱いでもらうから、覚悟しないさいね。ふふっ」  「んだよ、それ」  せっかく兄弟で盛り上がってたのに、水を差された。
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