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もちろん、無事に出産出来たケースはそれと比較にならないほど数多く存在し、使用しなければ逆に母子ともに危険な状態になっていた場合だってある。
必要だからこそ陣痛促進剤が開発されたし、現在も使用されているのだ。
問題は、安易にそれを使用する医療機関や医者がいるということだ。
人手の少ない休日・夜間の分娩を避ける為や、予定日をたった1日超過しているからというだけで使用するというケースもあるという。
現に、日本で産まれる赤ちゃんを曜日別・時間別に集計してみると、平日の昼間に比べて、休日や夜間に産まれる赤ちゃんが少ないという現象が起きている。
また、陣痛促進剤を拒否されることを恐れ、使用する際にわざとその言葉を使わずに「子宮を緩ませるための投薬だ」と濁す看護師や医師もいるとのことだった。
そういったことから薫子は陣痛促進剤に不安を感じ、使用したくないと考えるようになっていた。
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