第1章 若気の至りだったんです

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今さらの説明だが、俺はこの特殊能力、『毒手』を使ってなんと…… ポーションを作る内職をしています。 ………… 自分で言っといてなんだけど、すげえ微妙な響き。 俺、一応冒険者なのに!?毒手が完全に死に能力だから役にたたねえんだ! 自分と10レベルも下の冒険者のパーティーに混じって毒手で攻撃! でもそこはレベル差。そいつらにとっては多少強い魔物でも俺は一、二発で倒せるし、二発の敵でも毒がある!それにレベル差があるからクリティカルが出やすくて、毒を待つまでもなく一撃になることがわりとある。 はじめはPTの皆、「すげぇ!」って顔してんだぜ。 でも皆途中で気付くんだ。 (えっ今人型の敵に解毒されてなかった?) (10レベル上の普通の冒険者のほうが強いんじゃ……) (毒が効かない敵もいるじゃん?そしたら一発じゃなくね?) そう顔に書いてるんだよ。ダンジョンの終盤には皆明らかに微妙な顔に変わる。 そして最後は大抵ボス戦がある。まあ終わりよければ全てよし。最後はレベル差にものを言わせてビシッと決めてやる! 「ベノムキャノン!!」 ―368― ―miss― 「なん、だと……」 ダメージの下にmissが。そう、毒が効かないボスが多いのだ。
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