番外ACT.1「幽霊環状族」

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 緩やかに曲がった右ヘアピンに突入したとき……。 「く!  ううううう、苦しい!  なんだべ!?」  突然、おらは悲鳴を上げ始めた。  後ろのEF9は黒オーラを纏い始って技を使い、おらは精神ダメージのだ!   「くっ、後ろからオーラを見たとおり、本当に覚醒技使いの走り屋だったべ!」  覚醒技のAURAは本物だった。  EF9はおらに精神ダメージを与えると、広がった差を縮めていく。  距離が縮まったのは精神ダメージを与えたからではない、後ろのEF9が高速コーナーを得意としていたからだ。  後ろのEF9はセッティングの影響か、低速コーナーではおらより負けるが、高速コーナーではおらより速いようだ。    EF9の使った技の効果は精神ダメージだけではない。  短い直線、緩やかな高速コーナーを通り過ぎて、2連続ヘアピンに入る。  2連続ヘアピン1つ目のコーナー。  右だ。  左手でサイドブレーキを引き、右足でブレーキを踏んで減速してスライドを発生させ、ハンドルを皿洗いのように操作しながら攻めていき――。 「<コンパクト・メテオ!>」    透明のオーラを纏い、隕石のような高速ドリフトで攻めていく!     
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