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2連続ヘアピンを抜けて第1高速セクションと呼ばれる場所に入っていた。
430馬力あるRB20を積んだおらのC33は25年前のクルマとは感じさせない往年の走りで直線を下っていく。
他のクルマも走っていたけどドリフト甲子園を優勝するほどのおらの腕には着いてこれず、おらの近くで下っている車はいない。
いるのはC33の右で上っている対向車の走り屋だけだ。
アクセルペダルを潰すように踏み、ハンドルを強く握りしめる。
闇夜の赤城山の風景を切り裂くように走り抜ける。
「速えーべ!
おらのC33!
このまま突っ走るべ!」
興奮していたおら。
しかし、おらの後ろに見知らぬ怪しいクルマが現れる――。
第1高速セクションを終えて、S字2連続ヘアピンを通り、もう1つの高速セクションこと第2高速セクションに入った時だった……。
そのクルマは殺人鬼や幽霊より怪しい雰囲気で、おらのクルマを狙うかもしれないほど殺意のある走り屋としてのオーラを放っている。
そのオーラの他に、
また、クルマのヘッドライトはテールランプを彷彿させるほど赤い。
「何か来るべ!
オーラ?
覚醒技が使える――走り屋のクルマだべ!?」
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