半分の死体

1/16
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ

半分の死体

いつものようにインターフォンを鳴らす。 「おはようございます」 私は挨拶をした。すると扉から顔を出す女性がいた。 「何だ、君か。中に入りたまえ。私は寝るぞ」 彼女はそのままベッドに上半身だけ起こしたままでまた寝た。彼女はやること全てが半分なのだ。ちなみにブラジャーも胸の半分ほどかけた所で止めている。いや、止まっている。その上にブラジャーがひかかってる状態でTシャツを着ている。パンツはさすがに着ているようだ。たまに膝あたりまでで止まっていることはあるがその際に限ってなぜか違う種類のを二枚着ている。ちなみにその下になるであろう一枚はちゃんと履いてるのだ。まぁ、私が女性であったからいいとしてももし男性が来たらどうするのだろうかとハラハラさせてくれる。 彼女がパンツ以外で唯一半分にしてないのは扉だろう。理由は一つである。普通の人なら「泥棒とか来たら怖いよ」とかそんなところだろう。だが、寝ているこの女性は違う。「勝手に入って来たらめんどくさくなる」、ただそれに限るのであった。     
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!