英雄の遺志

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「もういい!もう喋らないで下さい!あなたが充分に苦しんでいる事はわかった…だから、これ以上は…」 霍去病が力なく微笑む。 「お前は優しい子だ…お前は俺のようにならないでくれ…蘇武と手を取り共に助け合い行きていくんだ」 「はい…」 嗚咽で声が声にならなかった。 霍去病の眼が以前のように笑った。 「凛と子候、景に愛していると…」 その言葉を言い終えるまでに霍去病の瞳の光が消えた。
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