第1章

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だから息子にその子を食事に誘ったらって言った事があるけど、恥ずかしがって一度も誘わなかったわ。 息子の趣味は料理なの、大学で栄養学を学び調理師免許を取ったら、一流ホテルかレストランに就職したいって、大学に入る前に夢を私に語ってくれた。 で、今、私達夫婦の前に一と一の親友だというユウゴ君が座っていて、私達にこう告げたの、「僕達、結婚します」って。 聞いた途端、旦那は口に含んだコーヒーを吹き出し、私はクッキーを一口噛んだ所で固まった。 爆弾発言のあと一が理由を語る。 春先に猛烈な腹痛で病院に行き、そこで診察してくれた医師に両性具有者だと告げられたとの事。 そのあと両性具有者に詳しい病院を調べ詳しく調べて貰ったら、外見は男性だけど、身体の中に卵巣と子宮があって手術で女性の身体になれば、出産も可能だと診断されたのだって。 だから夜が待ち遠しいの、夜空に向けてお礼を告げたいから、出産後23年経っているけどそんな事気にしていないわ。 旦那は泣いていたけど、私は万歳三唱しながら跳ね回っている。 「お星様、ありがとうーー!!」
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