ⅩⅠ*スピカ教団

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「………おーい……リョウガ~~!」 リョウガはシィの向こう側にいた小さな二人の影を見つけた! 「ノウェルさん、ドロシアさん!!」 ノウェル達は服はボロボロだったが、元気だった。 「…転送者の無事を確認……これより移動しマス…」 シィは何事もなかったかのように歩き出したが… 「…まてよ!」 シィを制止したのは他でもない、ノウェルだ。 「どうかなされましタカ?」 「ここはどこなんだ、確かに俺たちは逃げ切れたようだが、まだ俺たちは何が何だかサッパリだ!!」 流石のノウェルも立て続けに騒ぎが起こったので、多少パニックになっていた… もちろん、リヒトの犠牲もノウェルに堪えた事も原因なのは言うまでもない。 「確かに…」 ドロシアもつぶやく。 「まだ私たちは状況を呑み込めていない。ただ、ついてこいと言われたって、私たちはついていかないぞ!」 「アンタがまだ味方かってのも、まだわからないッスからね……」 三人はシィを睨む… 「わかりまシタ…」 するとシィは廃墟へと移動した… 「ひとまず、簡潔に説明しましョウ。ここはあなた方にとっては裏世界といえる世界。空間のズレにより、2つ重なり合い、互いに干渉する事なく存在するもう1つの世界。名を『ユニア・サテライト』といいマス。」 「ユニア・サテライト…?」 3人はどこか聞き覚えがある。 「ユニアって…俺のもう1つの名前の…!?」 うろたえるノウェルをよそに、シィは続ける。 「話が長くなりそうデス。詳しくは、中で現状をご説明しマス…」 シィはドアをかろうじて残る廃屋の1つの扉を開き中へと入った… 「……どうする…ノウェル。」 「まぁ…話の通じないヤツではじゃなさそうだな…」 ノウェル達もしぶしぶ中へと入っていった。
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