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◇機関室
ノウェルはゆっくりドアをあける。
すると、ひとりの源祖人(ヒュート)の男がいた。
「オカシイですね…ここの道中は警備兵がぞろぞろいたハズですが…」
青い髪に前髪を七三分けした顔はこちらへ振り向き、不敵な笑みを浮かべた。
「みんな、おねんねしてるぜ…」
ノウェルの指差す後ろの扉の奥にはバタバタと兵士たちが倒れていた。
「これは、生きのいい商品だ。」
男は言い終わる否やいきなり殴りかかってきた
「ぐっ…!」
しかしノウェルも武器で受け止める。
「ほう…私の攻撃を受けることができるとは…ただの煌晶人では無いようだ…」
余裕の表情の敵の一打を歯を食いしばりながら受け止め、言い放つ。
「アンタもただの奴隷の売人(バイヤー)じゃなさそうだな…」
男はクククと笑い、言った
「私の名は…シスイ。以後、お見知り置きを……と言っても…」
シスイは構えた
「アナタはここで消えますがね!!」
ドォン
ノウェルは紙一重で避けたが、近くの壁はシスイの拳でへこんでいた。
「この武器…兵装煌晶器(ホブロークリスティア)か!」
煌晶器(クリスティア)とは、煌晶(クリステル)と呼ばれる鉱石を燃料とした器械の事で、用途によって色々な種類がある。
兵装煌晶器(ホブロークリスティア)もその一つで、通称、兵器とも呼ばれるが、大きいものは大砲、小さいものはグローブと多くの種類がある。
ノウェルのオーバーレイもそれの一つだ。
ちなみに、煌晶器(クリスティア)でない、剣や銃、弓などは兵器ではなく武器の部類にはいる。
「こっちもとばさないとヤバイな!」
ノウェルはガンブレードを構え、シスイに斬りかかる!
「喰らえ!」
しかしシスイは手の甲で受けた。
「なに!」
よくみるとグローブは手の甲から腕まで盾になっていた。
「小型兵器…『タイラントコート』です。この盾に貫けるものはありませんよ…」
その直後、反対側の拳から攻撃されノウェルは吹っ飛んだ!
「くっ…!」
膝立ちになり、ノウェルは血を吐く。
『ノウェル…』
リヒトが心配そうに近付くが…
「…大丈夫だ…」
リヒトを離れさせ、剣を杖代わりにしてノウェルは立ち上がる。
「…『ファーストエイド』!」
ノウェルは治癒術を使った。
「今度はこっちからだ!」
ノウェルは突進した!
「させませんよ!魔神拳!」
シスイは拳の空気圧を飛ばしてきた!!
「今だぁ!!」
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