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ザ・ドは、再びヤーモモの熱い唇を貪るように吸っていた。
気持ちの高まりとともに、お互いの舌をまさぐっている。
目を閉じ、甘い感触のもたらす法悦の境地に二人は浸っていく。
「お会いしたかったわ」、暫く唇を重ねていた後に、ヤーモモは
ややかすれてしまった声で囁いた。
「私もずっと貴女の事ばかり考えていました」
ヤーモモは腕をザ・ドの首に巻き付けたままで、ザ・ドの瞳を
見つめている、ヤーモモの瞳が艶っぽく潤んでいる。
「ずっと、一緒にいられたらいいのに・・・」と、ヤーモモ。
「なんて残された時間が短いのでしょう」と、ザ・ド。
二人はお互いの体に触れ合い、今の逢瀬が夢でないことを確かめる
ようにまさぐっている。
ザ・ドの中で熱いものが込み上げてくる。
ザ・ドはヤーモモを抱きすくめヤーモモを膝の上に乗せて体を
その上にかがめ、ヤーモモの夢寐筋に唇を這わせる。
ヤーモモが低くうめき声をあげて顔を逸らせて受け入れていく。
ザ・ドの手がヤーモモの柔らかい胸に手を置いた。その形を記憶に
とどめるために手のひらを胸の形に合わせなぞっていく。
ヤーモモは目をつむり、ザ・ドの手の動きに合わせるように喘ぎ
声を悪阻殺している。
「愛しい」と言う感情が沸々とザ・ドの心に湧き上がってくる。
ヤーモモもまた、同じ気持ちで抱いたが、ザ・ドのすることを許す
ことで自分の気持ちを伝える。
「君のことをもっと知りたい」
「貴方のことも知りたい」
長い愛撫の後で二人はベッドに並んで寝ながら話している。
「ヤーモモは本名なの?」と、ザ・ド
「違うわ、私の両親が私に着けてくれた名前は、ジ・ルーです」
「ジ・ルーと呼んでもいい?」
「ダメよ、ジ・ルーと呼ぶのは身内になってからでないと
読んじゃいけないのよ」
「君の両親の許しがいるということか、君のご両親は?」
ヤーモモの顔に寂しげな陰りが宿ったのをザ・ドは気付いた。
「どうしたの、ご両親は健勝なの?」と聞いたザ・ドの言葉に
対してヤーモモは暫く黙っていたが、ゆっくりと小さな声で
話し出した。
「私は、父と母と離れて暮らしているの、いえ、暮らさざるを
得ないの。
両親にはもう三年以上もあっていない。あいたい・・・。でも、
今は会えない・・・。」
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