愛憎

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そう言えば昨日は、森本と二人きりになり何を話したのか問い詰めようとして、結局うやむやだ。 俺が菊野を攻めながら聞き出してやろうと思っていたのに、結局は彼女に俺が先に溺れてしまい、それどころでは無くなって…… (――あ……ああん……) 「……っ」 不意に彼女の艶やかに啼く声と、腕の中で揺れる肢体が甦って、身体が熱くなった。 考えただけで、思い出すだけで、心は乱れて身体の全部が昂る。 下半身に血が集まり、制服が窮屈に感じた。 (……バカか俺は……ここは学校なんだぞ……っ…… 鎮まれ……鎮まれ!) 俺は、小難しい数式を幾つも頭の中に並べて、彼女の事を追い出そうと必死になった。
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