Chapter21 死霊術

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「ノムー、どうだった?」 「うん、エレナに言われたとおり、ちゃんと見てた。  知ってるかもしれないけど、エレナがチェックしてた人は全員、明日の本選に進んだ」  私が気になっていたのは、本選で戦うことになる強敵。  その戦闘スタイル。  事前に可能な限りの情報を得るため、ノムに試合の観戦をお願いしておいたのだ。 「うん。  一応、私も自分の試合の合間で見てたんだけど。  ノムの感想としてはどうだった?  誰が手ごわそう?」 「じゃあ、手ごわい人は後に残して、比較的に弱いと私が思う人から挙げていくね」 「よろしく」 「まずはアリウス。  弱い、と言っている訳ではない。  彼も前回に比べると格段に強くなってる。  もし、エレナとあたったら本気で勝ちに来ると思う」 「そうだね」 「クールな顔しているけど。  実際、エレナに負けたのが相当悔しかったんじゃないかな」 「そうかな?」 「アリウスの戦闘スタイル。  特筆すべきは『ナイトリキッド』。  魔導の魔力で使い魔のようなものを創造し操る、厄介な魔術。  がしかし残念ながら、アリウスの対戦相手が雑魚すぎて、今回ナイトリキッドは見れなかった。  私がアリウスの立場ならば『本選まで本来の力を温存できた』って言うかな」 「本当に残念だ」 「槍に魔導の魔力を収束する武具収束術技『エーテルショット』。  3戦ともこれがとどめの一撃となっている。  Bランクのときにエレナも1発喰っているし、特に要注意な攻撃」 「あれは痛かった」
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