Chapter21 死霊術

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「もう1点だけわかったことがある。  アリウスは炎術もそこそこいける。  つまりアリウスが使えるのは魔導術、風術、炎術の3つになる。  私のオーラサーチの結果からすると、残りの3属性は不得意だと思われる。  ただし、『不得意』であって『使わない』ではないから注意して。  炎術と風術が使えると広範囲で比較的攻撃力もある『バーストストーム』とかも注意にいれないといけない。  炎術1つで戦略は一気に増える」 「なるほど、Bランクのときはそんなに炎術は使わなかったもんね」  Bランクトーナメントから3週間ほど。  たったそれだけの時間で、彼はどこまで強くなっているのか。  不安と期待が入り交じり、いびつな笑みが生まれた。 「次は、クレスト」 「ヴァンフリーブさんが『あいつは魔術が甘い』って言ってたけど」 「その考えは危険。  ヴァンフリーブと比較すれば甘いのかもしれない。  しかし彼は神聖術を使う。  光と封魔の合成術。  当然、光術と封魔術も使える。  魔術攻撃力も十分にある」 「厄介だね」 「もちろん最も警戒すべきはその卓越した剣術。  通常の剣よりも少し大きめな白銀の剣(つるぎ)は、十分な魔導加工が施された一級品。  剣だけの勝負ならば、エレナに100%勝ち目はない。  必然的に遠距離、中距離からの魔術戦に持ち込むことになる。  相手は常に間合いを詰めてくる。  敏捷性はエレナに分があるから、どれだけ間合いを確保できるかが鍵になる」 「なるほど」
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