第二章 中東紛争参戦

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◇ 「ふぅ、机に向かってばかりは体が痛くなるな」  首を左右に傾けコリをほぐす。立ち上がり室内を歩き回るがどうにもストレスが発散しきれない。 「おい誰か居ないか」  声を出すが皆作業中なのか返事が無い。扉を開けて廊下に出てみても護衛すら居なかった。 「何かあったのか?」  貸し切りになっているフロアだ、島は開いている扉を見つけたので中を覗いてみる。 「ここはヌルの部屋だったか」 「どうなされました?」  珍しい来客だなとヌル少佐は執務を中断し島の目の前にまで行く。 「体がなまっててね、ちょっと散歩でも行くから付き合え」 「宜しいのですか、また叱られますよ」  苦笑しながらも止めるつもりは無いようで一緒に歩き出す。 「エーンに叱られる時はお前も一緒だ、こいつは命令だからな」  含み笑いをしながらヌル少佐の肩に腕を回す。 「承知致しました、上着は?」 「こんな良い天気だ、暑くて参るだろ、そのままで良いさ」  半袖のワイシャツ一枚で、これでは観光客のように見えてしまう。或いはその方が安全かもしれないが。
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