第二章 中東紛争参戦

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 やや細かいことにまで口出しした感はあるが、ハウプトマン大佐がどのような手筈を整えるかはっきりしないので様子を見る。 「畏まりました。既にその線で幾つかプランを準備して御座います」  手にしていた薄いケースからクリップされた書類を差し出してくる。  受け取ると簡単に内容を見る。  ――規模に応じて数量を掛け算か、そんなところまで既に用意しているとはな。  どれを選んでも納得いくセットになっていて、予算に応じた指定が可能な状態にまとめられている。 「結構だ。戦闘団長マリー中佐と諮り任意の装備を入手しろ」 「ヤー。ベイルート港での引き渡しが可能です」  国内へ持ち込みが出来ると断言した。それはどういうことかと目を細めてハウプトマン大佐を見る。 「ヒンデンブルグを覚えておいででしょうか」  南アフリカに武器を送るように注文を入れたのを覚えていた。彼の武器商人がハウプトマン大佐の紹介だったのも。 「ああ、世話になったからな」 「そこに用意させます。リスト内の装備ならばすぐに揃えられますし、地中海沿いならばどこへでも入港可能です」
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