第三章 絡みつく悪夢

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 洋上を行くと小型の巡視艇が遠くに見えた。星条旗を掲げている。  飛び続けると前部甲板が平らで広い艦艇、ヘリ搭載型の強襲揚陸艦が姿を現す。 「こちらクァトロ所属、モネ大尉、着艦の許可を求める」  アメリカ軍第六艦隊に所属している軍艦、警戒を厳として「着艦を許可する。誘導に従い着艦せよ」何故か要請を承諾した。  誘導管制に従うと、ヘリの離発着マークにぴったりと合わせて降り立つ。  ローターが徐々にゆっくりとなり停止する。下士官が外から扉を開けて乗員が降りるのを待った。  黒の将官服を纏った島を見て微かに首を傾げた。黄色人種の中将、一体何者だろうと不審に思ったのが丸わかりだ。  ――お邪魔するよ、ここは地中海のアメリカだな。  サルミエ少佐を伴い甲板上で少し空を見上げる。  艦橋から将校が歩んでくるのが見えた。 「閣下! ご無沙汰しております、アンダーソン中佐であります!」  ピザの配達でお馴染み、乗りの良い側近が出迎えてくれる。 「呼ばれもしてないのにノコノコとやって来た。迷惑を掛ける」
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