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そう、なんではるかはタナカAの恰好は許容範囲内で、ピスタチオのコスプレ姿は許せなかったんだろう。
いや、自分だって、あの星の付いたステッキで頭をヨシヨシされた時には、本気で殴り飛ばそうかとは思ったが。
「待ちたまえ、中村善悟君」
そう言って、そのスーパー超絶変態お兄さんは俺を呼びとめた。というか、腕を掴んだまま放してくれなかった。
「君、魔術師になりたいだろう?」
男はそう言った。そして、善悟青年はマ研に入部し、自分の前に現れた稀代の魔術師に師事することを決めたのだった。
「決めてねーよ。何勝手に話作ってんだよ」
自分が誤りを訂正すると、ピスタチオ先輩は聞えよがしに溜息を吐いた。
「君がねえ、大人しく俺の弟子になってくれればねえ・・・」
「なるわけねーし」
そう、それは紛れもなくサークルの勧誘活動だった。一方の面では。
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