会いたい、また明日も

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あっ、と少し開いた口をパクリと食べられて、伊織は息をのむ。 「・・・・・んっ・・・」 すぐに舌が割り入ってくる。 遠慮のない深い口づけを受けて、伊織は腰が抜けてしまった。 ぐらりと傾いた身体を片腕で支えた少年が、キスの合間に「甘い」とだけ感想をもらした。 (あ・・・・甘党? じゃなくて、これ、どうすれば・・・) 伊織が抵抗しなかったからか、怖そうな見た目とは裏腹に、少年のキスは優しかった。 がっついた感じではなく、ゆっくりと味わいながら食む、そんな感じだった。 「ん・・・んく・・・・」 声がもれてしまい、伊織は恥ずかしくなって、そっと少年の肩を押してみる。 キスそのものに抵抗があるわけではないけど、なにしろ初対面だ。腰が抜けるくらい感じて声をあげてしまうのは、さすがに恥ずかしい。 だが少年にやめる気はないようだった。 「あ・・・あの、んっ・・・んんっ」 反抗は許さない、というように舌を絡められ、伊織は諦めて身体の力を抜いた。背にまわされた腕にもたれかかったら、ぐっと腰を抱き寄せられた。 「もう少し」 低い声がして、伊織は返事のかわりに少年の胸元のシャツをつかんだ。 もう秋だというのに、彼は薄手のTシャツ一枚だ。 「・・・・・・ん、ぅ・・・」 身体の芯がトロける。     
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