あなたを振り向かせたい

6/8
前へ
/16ページ
次へ
いつもよりかなり時間をかけて食事を終えると、私は中庭に出た。護衛のアルも付いてくる。  今日から、日に焼けるために帽子を被らず、日傘もささないで散歩することにしたのだ。  シミ、そばかすが怖いけど・・・・・・これも可愛いくなるためだ! 「お嬢様? 気分が悪いのでは? 顔色が良くありませんよ?」 「だ・・・・・・大丈夫ですわ」  食べすぎのせいなのか、炎天下で日傘もささないで散歩しているせいなのか、とてつもなく気持ち悪くなってきてしまった。  だけど、まだいける。  まだ頑張れる・・・・・・!  そう思った次の瞬間、目の前が真っ暗になった。 「アリシアお嬢様!!」  アルの声を聞きながら、私は意識を失った。  二時間にも及ぶ散歩の途中で、私はぶっ倒れてしまったのだった。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加