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それは土曜日の朝のことだった。 昼過ぎに起きた俺は、リビングにソファーに腰掛けて、テレビを付けた。 「……それでは、次のニュースです、昨夜、eシールド外、Dゲート付近で焼死体が発見されました」 寝ぼけた頭でぼんやり画面を見ていた俺だったが、次の瞬間一気に眠気が吹き飛んだ。 画面上に大きく映し出された写真。 それは、少し癖のある髪に、黒縁眼鏡、黒目の大きな瞳。少し幼く見える童顔。 そう、俺のよく知っている顔だった。 「体内のIDチップを解析したところ、D262地区在住の区立中学校一年生の、山岸昇さんであることが判明しました」 「………うそだろ?」
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