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「そういやさ、花梨さんどう?そろそろ生まれるんだろ?」
「ああ、予定日は明後日だったかな」
「あの鹿島がもうパパかぁ!信じられねぇ!」
何がそんなに可笑しいのか、瀬戸は腹を抱えて笑った。
「瀬戸、そういうお前も、女取っ替え引っ替えして遊んでないで、そろそろ落ち着いたらどうだ?」
「いや、俺はまだいいわ」
瀬戸はきっぱりとそう言うと、壁に掛かった電子時計を見た。
「ほれ!そろそろ時間だ、行くぞ」
バシンと、俺の背中を叩いて、瀬戸はさっさと歩き出した。
「……まったく、あいつは」
そうぼやくと、俺は写真を内ポケットに仕舞い、瀬戸の後を追った。
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