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俺と瀬戸を合わせた15名の新人の管理士たちは、Dゲートに続く通路を歩いていた。 みんなどこか緊張しているように見えた。 隣であくびをする瀬戸を除いて。 ゲートの手前まで来ると、先を歩いていた上司が言った。 「今回、お前らは初回だからゲートの位置と点検箇所の確認だけだが、気を抜くなよ、安全には十分注意するようにな」 上司はゲート横のタッチキーにパスワードを入力しながら、思い出したように言った。 「しかし、お前らはついてるな、こんな日に外に出れるなんて」 ゴーゴーと骨に響くような音と共に、目の前のゲートが開かれる。 上司は言った。 「今日は、しぶんぎ座流星群だぞ」
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