第7章 ブラザーフット(つづき)

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そして恐らくこれが、清乃さんが立てた策略。 しかも、その言葉の通り、この二人の時間をきっかけに 僕たちの距離を縮めていけるような気がする。 だからたぶん、少なくとも僕には、彼女の策略は成功したのだとも思う。 「ジョージさん。過去には色々あったのかもしれませんが、 今は、お父さんたちとも仲良く幸せなんですよね?」 「えっ? え、えぇ……」 唐突な僕の言葉に、彼は、ちょっと戸惑いを浮かべた。 だが僕は、そのまま言葉を続けた。 「そんな時に、僕はお父さんに見付けて貰えて ジョージさんたちとも出会えた。 これもまた、僕たちの運命の時が巡って来たということだと思います」 お蔭で、生まれて初めての兄弟ができました。
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