第7章 ブラザーフット(つづき)

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「でも、ここはウチじゃないでしょ?」 「そうだけど。でも危ないのは、変わりないでしょ?」 すると、「ごめんなさい」とわずかに視線をショボンと落とす。 「だけど、昨日からさっきまで 僕、一度もナッちゃんをギュッて出来なかったし、キスだってしてない……」 冠くん――。 いつもはたっぷりのスキンシップを好む彼だけに、そんな不満もよく分かる。 そして、どこかで困った坊やだと思う反面、やっぱりこんな彼は 可愛くて仕方ない。 だから私は、軽く煮立った鍋の火を止め、彼の頬をそっと片手で包んだ。
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