第7章 ブラザーフット(つづき)

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「短かったですが、とても楽しい時間を過ごさせてもらいました」 「本当に。夏海さん、また一緒にショッピングに行きましょうね」 父に続き、今日も元気な清乃さんに明るく言われる。 「こちらこそ、本当に楽しかったです。 今度は、京都なんかで、ゆっくりお買い物したいですね」 いいわねぇ。 ナッちゃんの言葉に、清乃さんは、早くもウキウキしたものを浮かべる。 そして、 「今度は、あちらで、ちょっとワイルドなアウトドアでも楽しみましょう」 待っています。 真っ白な歯を覗かせて笑うジョージさんに、手を差し出された。 だから、その手を素直に握って僕も頷く。 「はい。是非、いつか」 「色々と楽しかったです、カンタ」 えっ……。 いきなり気軽に名前を口にされ、一瞬、声を呑んだ。 そんな僕に目の前のジョージさんは、ちょっとおどけたように伺う目をする。
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