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・幼年学校爆破事件
現座の恰好からは信じ難いかもしれないが、幼年学校に通っていた頃のクーデリカは、髪を短く切りそろえ、まるで貴族のおぼっちゃまのような男装をしていた。
言動もまるで腕白坊主のようで、殴り合いの喧嘩も日常茶飯事であった。
この頃から既にある程度の木魔法を習得していたクーデリカは、クラスの中でも一目置かれる存在で、この日もクーデリカはとあるイベントについての話し合いの中心にいた。
クーデリカが小さな手を挙げる。
「僕に良い考えがある!
明日の三時間目って、植物学だろ?」
「確かそうだよ」
「うん。
本当ならみんな温室に行かなきゃいけない」
「本当なら?」
「でも、僕らは温室に行かないんだ。
クラス全員で、あの禿親父の授業をすっぽかしてやる!
それで、禿が何事かと教室に来たところで、僕らはおっぱじめるのさ!」
「え、ええ?
流石に怒られるんじゃ」
「大丈夫だって。
誕生日を祝われて嫌な気分になる奴なんていないさ。
それもだいたい、派手であれば派手である程喜ばれる」
どうやらクーデリカ達は、植物学講師の誕生日を祝うために、サプライズパーティーを計画しているらしい。
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