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「おや?」
「すいません!変なとこ触りましたか?」
「大丈夫ですよ。…じゃなくて、何か落ちていませんか?」
「下、下、したー。ストップ」、と橙は工事現場員のように己を支える男に指示を出す。さら、と黒髪を揺らした鳥人間パイロットが見たのは、小さな十字架だった。
「うげ!」
柊が慌てた声をあげても、もう遅い。橙は銀色に手を伸ばしている。
「なんだか意外なものがあるんですね」
「…。…」
柊は脂汗をだらだら流して無言を貫く。何を言っても墓穴な気がした。
「…これが柊くんの頭の拡張?」
橙は不思議そうに首をひねった。
尋ねたのが男子大学生悪魔払いの部屋なのだから仕方がないだろう。
タイトルはオチの半分ということで、完
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