2 やはりテンプレ

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「付き人…ですか」 修行の最中、魔法を応用した撹乱やトラップを学んでいた時だった。アザゼル師匠が人間の魔法学校の特待生を目指すなら付き人の1人や2人いても大丈夫だろうという提案をぶつけてきた。 いや付き人て、貴族じゃないんだからさ…と軽く考えてはいたが実際貴族じゃなくても騎士団の一個小隊を持つ隊長クラスの家族ですら付き人がいて当たり前らしい。 更には魔法学校は基本的にはいいとこの子息が集まる場所で、付き人もひとつのステータスらしい。 「仮にカズマ、てめーが特待生になったとしよう。 勇者は異世界人だよな?付き人なしに特待生になり、更にカズマというジャパニーズじみた名前だ。警戒されやすいだろ? だから付き人を付け、偽名をあてがえば一種のカモフラになるはずだ。顔つきは変わらないけどな…。 勇者に警戒されると接触しづらくなるし、あとはてめーが勇者やバカ貴族のいじめの標的にされても面白くねぇしな…。」 なんだかんだ言いながら、師匠は俺の学園生活のことまで考えてくれている。修行とか言いながら使い走りばかりさせられていたけど、あれももしかしたら何かしらの理由が紐付いた修行だったのかもしれない。 しかし師匠は人間界にやたら詳しいようだけど、この閉鎖された空間で一体どのように情報を仕入れているのだろうか。 「師匠」 「あ?お前手動かしてんだろうな?俺の出した宿題、ちゃんとやったんだろうな?」 「はい。魔方陣トラップ、作り終わりましたよ。言われた通り6000個」 「おー、やれば出来……・・なんつった?今」 「6000個」 「作りすぎだ」 師匠から鉄拳制裁を食らうのも慣れたもんだ。師匠の予想の範囲外のことをするのって案外楽しいんだよね。 「よくあの短時間で6000個って…」 「『コピー』『縮小』『散布』の魔法を開発して、トラップを散布したんですよ」 「魔法を作っただとぅ?!!」
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