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いわば主従関係を結ぶようなものらしい。短絡思考な俺はそう紐解いた。
しかし、ガレさんと眷属契約?それともミカサさんと?
いやどっちも美人さんだし、俺種族とか肌の色で差別するような育ち方してないから安心しとけ野郎ども。…誰、野郎どもって。
「ガレさん、さっきハデスが契約うんたら言ってましたが」
「契約?…えっ、嘘。やった…?」
メイド服姿のガレさんはジャンプしながら万歳ポーズをするが、着地しながら首を傾げる。萌えるわ、ってか癒しキャラだなぁガレさん。一回殺したことをホント後悔してる。あれは不可抗力だと以下略
ま、でもガレさんと眷属契約出来たら俺はガレ様と呼ばなきゃいけないのか。ちょっとだけ不安というかなんというか。
「では、新たな主カズマ様。よろしくお願いします」
ガレさんは俺を「新しい主」と呼び、カーテシーで挨拶する。…んんん?
一瞬混乱した俺を他所にガレさんはなにやらブツブツと呟き、いつの間にか切られた俺の右腕の傷から血をひと拭いして自らの首にすっと横一文字の赤い線を引く。
なにやってんだ、と思ったのも束の間。ガレさんの首に細い首輪…いやあれは確かチョーカーとかいうオサレアイテムが装備された。魔法とは不思議だな。
「これで私はカズマ様のしもべとなりました。なんなりと御用をお申し付けください。」
声色がわずかに変わり、元々猫撫で声気味だった声はやや甘いトーンになり、まるで一夜を共にした仲のような…そんな気分にすらさせてしまう声。まぁあながち今は夜だから間違ってはいないが…。
「ガレずるーい!カズマ…だっけ、私も眷属にして?」
「ほわっつ?!」
フラグ回収しちまった。しかも見えないところにあったものを、まるで往年の配管工ゲームの主人公のごとく。クリアした時の謎のファンファーレが脳内を駆け巡る…。
「ダメ…かなぁ?」
おほーう、眼福です。俺が身長189cmでミカサさんが俺より頭一つ小さいくらい。それでも175cmはあるはずだが必然的に上目遣いになり、更に垣間見える母性の双丘の谷間。そんなんで迫られたらチェリーな俺は拒めないじゃないか!ミカサさん…恐ろしい子!
「わ、わかりました。ですが…二人に条件をつけたい。」
「条件?」
「一向に構いません。」
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